不気味な雰囲気さえ漂う「殺生石」は松尾芭蕉も訪れた名勝史跡

不気味な雰囲気さえ漂う「殺生石」は松尾芭蕉も訪れた名勝史跡観光

那須の観光スポットのひとつが「殺生石」。

なにやら恐ろしげな名前ですが、国指定の史跡名勝 ですね。

近づく鳥や動物の命を奪ってしまう殺生の石とされていますが、簡単に言ってしまえば、火山性ガスが噴出していて動物が生きられないということ。

松尾芭蕉が奥の細道で「蜂や蝶の死骸が、地面が見えないほど重なっていた」と記したほどです。

当時は相当量のガスが出ていたようですね。

(今でもガスは出ているのですが、かなり少なくなっているので周囲の散策が可能。)

今回は那須の 史跡名勝「殺生石」について綴っています。

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「殺生石」のみどころ

殺生石の見どころは、何と言ってもその荒涼とした景観。

溶岩がゴロゴロ転がる景観は圧巻です。

緑の少ない時期(3月中旬)に訪れたと言うことも拍車をかけたのでしょうが、グレーや茶色の味気ない色味の世界が広がっていました。

ロールプレイングゲームで言えば、ボスキャラクラスの強い敵が出てきそうな雰囲気ですね。

周囲は強い硫黄臭が漂い、不気味に感じる人も多いではないでしょうか。

ただ、「九尾の狐の伝説」や「千体地蔵」など見どころもたくさん。

遊歩道が整備されていて、グルッと1周歩いても15分くらいでしょうか。

そんな殺生石の見どころについて綴ってみます。

賽の河原

賽の河原

ぐるりと一周している遊歩道に囲まれている部分が「賽の河原」。

大きな岩がゴロゴロと転がるエリアですね。

周囲の山々が緑になる季節でも、一本の草木も生えない場所だそうです。

千体地蔵

千体地蔵

遊歩道を歩くと、左手に見えてくるのが物凄い数のお地蔵様。

千体地蔵と呼ばれています。

これだけの数が集まると、かなりの迫力ですね・・・ちょっと不気味な感じもしてしまいます。

実際には900体超らしいのですが、今でもなお、作られて増えているそう。

みんな同じ方向を向いて手を合わせています。

殺生石

殺生石

遊歩道の地番奥に鎮座しているのが「殺生石」。

いよいよご対面です。

殺生石のそばまでは行く事ができますが、触れる距離までは行く事ができません。「しめ縄」がされているのが殺生石ですね。

この地には、松尾芭蕉も訪れて、次のように記したとされています。

殺生石は温泉の出る山陰にあり。
石の毒気いまだほろびず、蜂・蝶のたぐひ、真砂の色の見えぬほどかさなり死す。

引用:奥の細道 松尾芭蕉

冒頭でも触れましたが、「蜂や蝶の死骸が、地面が見えないほど重なっていた」とのことですね。

また、松尾芭蕉が殺生石に残した句がこちら。

「石の香や 夏草赤く 露暑し 」

石とは殺生石の事ですね。有毒の硫黄臭がしていて、緑になるはずの夏草が赤く枯れ、涼しいはずの露が沸騰していると詠んだ句です。

殺生石の九尾の狐伝説

殺生石の九尾の狐伝説

殺生石には有名な「九尾の狐の伝説」があるので紹介しておきますね。

昔、中国やインドで美女に化けて悪行を重ねていた、九尾の狐がいました。

この九尾の狐、「玉藻の前」と名乗って日本の朝廷に仕えます。実は、隙を見て朝廷を滅ぼそうとしたのです。

ただ、この目論見を陰陽師の阿部泰成に見破られ、九尾の狐は「那須野が原(この地ですね)」まで逃げ込みます。

その後、朝廷は上野介と三浦介の2人に命じて、九尾の狐を退治したと言うことですね。

ただ、これで話は終わりません。

退治された九尾の狐は、大きな毒石になって、近づく人や動物の命を奪い続けました。

これを聞いた源翁和尚という僧侶がお経を上げ続けると、石は3つに割れて飛び散って、ひとつがこの地に残ったそうです。

それ以来、人々は石を「殺生石」と呼ぶようになり今に伝えられているそうです。

ちなみに、残りのふたつは

  • 会津の「殺生石稲荷神社」
  • 岡山県勝山の「化生寺」

にあります。

湯の花採取場跡

湯の花採取場跡

地面から吹き出た硫黄成分が結晶化したものが湯の花。

江戸時代には、この地域では年貢として湯の花を納めてていたようですね。

もちろん、跡地なので今は採集してません。

盲蛇石

盲蛇石

遊歩道をぐるっと回ってくると最後にあるのが盲蛇石です。

この盲蛇石にも伝説があります。

むかし五右衛門という男が、この地で盲目の大蛇と出会ったそうです。

五右衛門は、盲目だと大蛇が冬を越せないと思って、小屋を作ってあげたんですよね。(やさしい・・・。)

春になって五右衛門が小屋を訪れてみると、大蛇の姿はなかったのですが・・・代わりに輝く湯の花があったのです。

それ以来、村には湯の花の作り方が広まり、人々は感謝の念を込めて大蛇に似たこの石を「盲蛇石」として大切にしたそうです。

石が大蛇に似ているか・・・微妙なところですが、なんだかほっこりする話ですね。

殺生石から展望台や温泉神社へのハイキングコースもあり

殺生石から展望台や温泉神社へのハイキングコースもあり
那須高原展望台からの景色

殺生石は、グルッと1周15分程度で回れます。

ただ、この殺生石からは

  • 那須高原の展望台
  • 那須温泉神社

へ続くハイキングコースがあります。

どちらも実際に歩いたわけでないので、詳しい事はわかりませんが・・・温泉神社はすぐそば。展望台へは1kmほどです。

時間がある人は歩いてみても良いかもしれませんね。

ちなみに、展望台のほうは車で行くとすぐ着きます。

景色はばっちり、絶景ですよ。

殺生石へのアクセスや駐車場

殺生石は、那須温泉「鹿の湯」のすぐそば。

鹿の湯は栃木屈指の名湯なので、ぜひセットで訪れてみると良いのでは。

湯上りの散歩にもおススメですね。

車で行く場合には、東北自動車道の那須ICから12㎞ほど。

県道17号(那須街道)を走って、混んでなければ20分ほどで着くのではないでしょうか。

駐車場は無料の駐車場があります。

それほど広くは無くて、停められる台数は15台くらいだったように記憶しています。

ただ、殺生石が時間のかかる観光スポットではないので、回転(車の出入り)は速いです。

満車の場合には、手前の県営無料駐車場に停めて歩いていくと言う選択肢もありですね。

ちなみに、公衆トイレもあります。

殺生石の営業時間や定休日、基本情報

  • 住所:栃木県那須郡那須町大字湯本182 
  • 電話番号:0287-76-2619 (那須町観光協会)
  • 営業時間/休業日:無休・時間指定なし。
  • 料金:無料

殺生石は、特に時間や休みを気にする必要なく観光できます。

いつでも入れると言うことですね。

ただ、夜は真っ暗になるので避けた方が良いとは思いますが・・・。

何か不明点があれば、観光協会が窓口になっているようです。

おわりに

那須の観光スポットとしては有名な殺生石。

一見、無機質な荒涼とした場所ですが・・・案内板にある言い伝えや伝説などを見ながら回ると結構楽しめます。

おススメなのは

  • 鹿の湯
  • 那須温泉神社

とセットでの観光。

それぞれ、すぐそばに位置しているので歩いて行ける距離ですよ。

※この記事は2020年3月に書いています。本記事を参考にされる時には、記載時と変わっている事もあるかもしれませんので、有用性をご確認くださいますようお願い致します。

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